3年ぶりのインフル流行で懸念される同時感染

昨年末よりインフルエンザが流行し始めている。厚労省によれば、全国的な流行は3年ぶりで、1月に入ってからは特に東北、関東、沖縄で患者報告数が顕著だという。一方、新型コロナ感染症も新たな変異株が海外で流行し始めるなど、まだまだ完全に収まる気配はない。
新学期が開始したなか、子どもたちは新型コロナとインフルエンザという「ふたつのウイルス感染症」にどう対処すればいいのだろうか。

新型コロナウイルス拡大以降の3年間、インフルエンザ患者数は例年に比べ低い水準で推移してきた。これは「ウイルス干渉」といって、あるウイルスに感染した場合、それ以外のウイルスには感染しづらくなるという現象によるものとされる。多くの人が新型コロナに感染したため、インフルエンザは流行しなかったということだ。だがここにきて、同時流行が現実化し始めている。

“しゃぼん玉遊び”や“階段の手すり”は大丈夫? 子どもは同時感染のリスクが10倍‼ コロナとインフルのダブル流行から我が子を守る方法とは…〈ママパパから不安続出・今さら聞けない感染の疑問を名医に訊いてみた!〉_1
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感染症に詳しい小児科医の清益功浩医師がこう話す。

「海外のデータでは新型コロナに感染した人の約0.7%から1.3%がインフルエンザに同時感染していました。感染者全体の1%程度ですから、数として少ないのは確かですが、まったくないわけではありません。さらに大人に比べ、子どもは同時感染のリスクが10倍にもなるというデータも発表されています。新型コロナの株が変異していけば、インフルエンザとの同時流行がさらに拡大する可能性もあります。同時感染すればその分、重症化しやすくなりますので、子どもは特に感染対策が重要です」