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昭和56年8月、格闘技の聖地・後楽園ホールでは、正義超人有志による「ファン感謝デー」が開催されていた。主役はもちろん、超人オリンピックを2連覇したばかりのキン肉マン(本名キン肉スグル)。彼はファンを前に大はしゃぎだった。だが突如、館内が暗闇に覆われ、特設リングに現れたのは“超人ホイホイ”から脱獄した、バッファローマン率いる7人の悪魔超人だった。バッファローマンは超人オリンピックで優勝したキン肉マンをチャンピオンとは認めないと主張、挑戦状を叩きつけた(#1)。

〈ミートくんバラバラ事件〉不穏な破壊音と同時に体が裂け、四方に飛び散った…「生きたまま分解し、悪魔超人7人で7か所に拉致した奇怪な人質事件です」と宇宙警察〈『キン肉マン』特別企画〉_1
7人の悪魔超人の初登場回 ©ゆでたまご/集英社
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大音響攻撃でウォーズマンの聴覚機能を完全破壊

7人は、王者キン肉マンと対戦すべく、我先にと名乗りを上げた。そんな折、先ほどマットに沈められたウォーズマンが立ち上がり、バッファローマンにリベンジを図ろうとしたが、そこに今度はステカセキングが立ちはだかる。ヘッドホン状の足部による大音響攻撃でウォーズマンの聴覚機能を完全破壊。二度目のノックダウンを奪った。

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リベンジをはかろうとしたウォーズマン ©ゆでたまご/集英社

先ごろ自分を敗北寸前まで追い込んだ強敵が、難なく倒されてしまった現実。それを目の当たりにしたキン肉マンは、激しい臆病風に吹かれた。当時、リングサイドで観戦していたサラリーマンのAさんが、記憶を呼び起こすように目を閉じる。

「キン肉マンは、すばやく腰につけていたチャンピオンベルトを外して風呂敷に包み、ボス格の野牛超人に『つまらんものですが』と献上したんです。勢いで受け取ってしまった野牛超人が呆気に取られていたほどでした。キン肉マンはそのまま逃げ去ろうとしましたが、さすがにキン肉大王と委員長も激怒しまして。会場からも激しくヤジが飛び交いました。僕も『どんな相手の挑戦にも受けてたつのが真のチャンピオンだぞ!』と声を張り上げてしまいました」

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あっさりとチャンピオンベルトを渡そうとするキン肉マン ©ゆでたまご/集英社

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