変身願望はありません
――監督との関係は良好ですか。
以前は周りについて行くのに必死で、言われたことしかできませんでしたが、今は私の引き出しも増えましたし、台本を読み込んだり世界観を理解したりと準備ができるようになったので、監督とのコミュニケーションもバッチリです。
――怒られることは減りました?
今はあまりないですね(笑)。このセリフはヒステリックに叫んだほうがいいですか、それとも、冷めた感じのほうがいいですかと、私から提案させていただいて。じゃあ、両方やってみようか、という会話ができるようになったので撮影がすごく楽しいです。
――一年の長丁場になりますが、気をつけていることはなんでしょう。
まずは体調管理ですね。クロトーの衣装は露出が多めなので、肌のお手入れにも気を配っています。この先ドラマがどう展開していくのかわかりませんが、クロトーが途中退場することなく、視聴者の方から、“クロトーのスピンオフが見たい!”と言っていただけるようになれたら最高です。
――仮面ライダーといえばやっぱり“変身”です。そういう願望は?
ないです! ゼロとは言いませんが、私は私のまま戦えるクロトーのほうが好きだし、合っていると思っています。
当たり前ですけど、変身すると顔が見えなくなるじゃないですか。でもクロトーは私のままで戦える。大好きなアクションも、私の顔で演じることができるんです。私は私のままで、1年間、魅力あふれるヒールを演じ切ります。
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格闘能力が高いキャラを演じている宮原さん、実はキックボクシングの選手として、リングデビューも果たしているのだ。プロ格闘家としての素顔に迫った後編はこちらから。
取材・文/工藤晋 撮影/松木宏祐
後編 格闘家としての宮原華音 はこちらから