高畑淳子、馬場ふみかに続け
――1年を通しての連続ドラマは、NHKの大河と同じテレビ朝日の戦隊シリーズ、そして、仮面ライダーシリーズの3本だけ。その分撮影スケジュールも過酷だとうかがいましたが。
『アマゾンズ』のときは本当に過酷でした。朝6時集合で終わりは25時とかになることもありましたね。今回も覚悟していましたが、今のところスケジュールが緩やかです。
――プロレスラーの蝶野正洋選手が、「ヒールは面白い。一度やったらやめられないよ」と話していたことがありますが、実際演じてみてどうですか。
面白いです。年齢的にももうキラキラしたヒロインが似合わないというのもあるんですけど、むしろヒールでよかったという気持ちです(笑)。
私たちヒールが悪ければ悪いほど、ヒーローはカッコよくヒロインは可愛く映るし、ヒーロー&ヒロインがそうやって輝けば、私たちヒールももっと輝けると思うので、強くて憎たらしい、最凶のヒロインを演じたいと思っています。
――仮面ライダーシリーズで悪のヒロインといえば、『BLACK RX』(88年)で、悪の四大隊長のひとり、マリバロンを演じた高畑淳子さんがいます。
馬場ふみかさんも、竹内涼真さんが主人公を務めた『ドライブ』(14年)で悪のヒロイン、メディックを演じてそこからブレイクされたんですよね。
――そうやって考えると、ヒールはおいしい役ですよね。
高畑淳子さん、馬場ふみかさんの後に続けじゃないですけど、私なりにしっかりと爪痕は残したいと思っていますし、ヒールを演じることで、演技の幅を広げられるようになりたいとは思っています。
――そのために気をつけているのはどんなことですか。
セリフひとつで相手をビビらせたり、現場でも思わず共演者が避けたくなるようなオーラは出したいと思っています。いまのところみんなと仲はいいんですけど、現場でオラオラした結果嫌われることになっても、それはそれでいいかなと思っています(笑)。
――子どもたちからも嫌われそうです(笑)。
それがそうでもなくて。私が演じるクロトーは、衣装もメイクも派手で普段とはまるで違うので、街を歩いていても気づかれないと思います。
『生誕50周年記念 THE仮面ライダー展』では、子どもたちの輪に交じって『ガッチャード』のオープニング映像を見たり、『ガッチャード』のパネルの横で写真を撮ったりしてきましたから(笑)。