3年連続防御率1点台でメジャー移籍は過去に2人だけ

“噂レベル”を脱することはないが、山本由伸には今季オフのMLB移籍がまことしやかに囁かれている。

日本の場合、シーズン中に具体的なオフの動向を公表したり、表立って発信することはほとんどない。ただ、アメリカは違う。たとえシーズン中であっても、移籍が予想される選手の話題は大きく取り扱われる。オフにFAとなるエンゼルス・大谷翔平の移籍先予想をMLB公式サイトが報じるくらいだ。

そして、そんな現地FA戦線報道の中には、当然のように日本球界のエースである「YOSHINOBU YAMAMOTO」の名前も挙がっている。

WBCでの活躍が山本由伸の評価を不動のものにした 写真:CTK Photo/アフロ
WBCでの活躍が山本由伸の評価を不動のものにした 写真:CTK Photo/アフロ

たとえば、現地メディアの『NBC Sports Boston』や『MLB Trade Rumors』は今オフの「先発投手FAランク」で山本由伸を3位に格付けしている(ちなみに、1位は大谷)。

また、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者は自身の記事で山本由伸に言及。「もしヤマモトがポスティングしたらFA選手ランキングのトップ5、もしかしたらトップ3に入る可能性がある」と評している。

まだMLBで1球も投げていない山本由伸がこれほどまでに評価される理由。それは、彼自身の能力、他の日本人投手の活躍、さらにはその年齢が大きく影響している。このままいけばほぼ確実に、3年連続で防御率1点台をマークすることになるが、直近でそれを成し遂げた投手となると、田中将大(2011~2013年)まで遡ることとなる。

メジャーで6年連続2ケタ勝利した田中将大 写真:AP/アフロ
メジャーで6年連続2ケタ勝利した田中将大 写真:AP/アフロ

田中は2013年オフにヤンキースに移籍し、2020年までの7シーズン中6シーズンで2ケタ勝利をマーク。在籍中はローテーションの一、二番手の座を守り続けた。ちなみに、田中以前に同じく3年連続防御率1点台をマークしているのは、日本人メジャーリーガーではMLB通算103勝をマークしているダルビッシュ有だけだ。