「竹槍マフラー」をぶっ刺すとめっちゃカッコイイんすわ

7月23日、4年ぶりに「地元の祭り」が開催されるとあって、街は多くの人たちでにぎわっていた。会場付近のコンビニでたむろしていた、ヤンチャそうな見た目をしたA中の生徒の一人は、「マックの件については知らない」と答えつつも、同校のヤンキー事情について話してくれた。

祭りにたむろする地元の若者たち(撮影/集英社オンライン)
祭りにたむろする地元の若者たち(撮影/集英社オンライン)

「今から7、8年前までA中にはたくさんヤンキーがいたし、遊びも派手だったと聞きますけど、僕らはぜんぜん大したことないっすよ。ふだんの遊びといえば、山梨県の近くの『藤野』って地域の山に捨ててあるバイクを拾って、それを改造バイクにするくらいですかね。ナンバープレートを取って『竹槍マフラー』(竹槍のように長い改造マフラー)をぶっ刺すとめっちゃカッコイイんすわ。

あと、よくやってる遊びが『バビロン鬼』。バビロンは警察のことなんですけど、わざと『不良たちがうるさくて迷惑してます~』って110番して、パトカーが来た瞬間にみんなでバイクに乗って逃げるんすよ。あっちも必死になって追ってくるんで、あの『捕まったら終わり』っていうヒヤヒヤ感がクセになるんです(笑)」

どうやら迷惑行為をおこなっているという“自覚”はないようだ。いっぽうで、祭りにきていたA中の生徒のなかには「ヤンキーへの不満」を口にする者も少なくなかった。同校の男子生徒(3年)もその一人だ。

「もともとA中は不良がたくさんいる『ヤンキー中』として知られていたので、地元ではわざわざ遠くの私立中学に進学する子も何人かいました。実際、今でも月に1回くらいはトイレでタバコを吸ってるのが見つかって、職員室に呼び出しを食らってるヤツも見かけますし…。

この前なんて、廊下でヤンキーが知らない子の上履きを投げていて、それが僕に当たったので持ち主に返してあげたら『はぁ? お前なにやってんの?』とからまれたんです。僕も頭にきて掴み合いのケンカに発展してしまって、先生に呼び出されて反省文を書かせられました。早くマトモな高校に進学して、ふつうの学生生活を送りたいです」

このような声に対して、学校側はどう考えているのか? 
A中の副校長は8月2日、集英社オンラインの取材にこう答えた。

店内に貼られていた張り紙(読者提供)
店内に貼られていた張り紙(読者提供)
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「同校の生徒が出入り禁止になったことは聞いていましたが、今回SNS上で騒動になるまで、店に張り紙が掲示されていることは知りませんでした。また、迷惑行為の内容につきましても、『大声で騒いでいた』としか把握しておりませんし、タバコの件や店でのポテトの窃盗未遂、バイクの件についても把握しておりません。すでに該当生徒に対しては、『店の使い方やマナーを守るように』と生活指導を行いましたが、プライバシーの配慮もあり、詳細については控えさせてもらいます」



取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班