「つくしがどう生きていくか」という
1人の女の子の物語でもあった
——つくしと道明寺は揺るぎないカップルですが、もう一人、花沢類という素敵な男性がいたことも『花男』の非常に大きな魅力です。最初からこの2人でいく、というようなお気持ちだったのでしょうか。
最初の頃は、「花沢類でしょ」と思いながら描いていましたね。でも、道明寺が出てきて「なんだか知らないけど、ちょっと可愛くなってきた」と(笑)。「育てると面白そうだな」と描き続けるうちに、道明寺の比重がだんだん大きくなってきました。
——最初から道明寺に決めていたわけではなかったのですね。
はい、まったくそうではなかったです。恋愛色も強いですが、つくしがどう生きていくかという、1人の女の子の物語でもあったので。家族を背負った…ある種の負荷がかかった女子高校生をきちんと描きたいと思っていました。
なので、相手のことはハッキリ決めずに楽しんで描いていたら、だんだん選択を迫られるようになった、という感じですね。