脳に至福を与える和牛握りに、芳醇なタン元
3 和牛握り
(うし松)
肉バカの知る限り、都内でうし松を超える和牛を仕入れている焼肉店は見当たらない。
通常よりも1年以上長くじっくりと長期肥育した雌牛の中でも、純但馬血統を中心に仕入れを行っているが、こういった最高峰の和牛であればやはり生肉でも食べてみたいと思うのが肉好きの性だろう。
うし松はテーブル席がメインだが、【うら松】と呼ばれる隠れ家のようなカウンター席が存在する。
うら松では総料理長が目の前で肉をカットし、炭火で焼き上げてくれるのだが、総料理長は鮨職人に習った握りも披露してくれる。
手慣れた所作で握られたサーロインは見た目の美しさにまず目を奪われるが、口に運べばため息が漏れるほどの美味しさを教えてくれる。舌を包み込む旨味と鼻に抜ける香りに身をゆだねれば、その至福に脳から震えるだろう。
4 特選タン
(炭火焼肉ホルモン うらら)
東急田園都市線たまプラーザ駅から徒歩3分。東京ではなく神奈川県横浜市にありながら鮮度抜群のホルモンを東京食肉市場から仕入れられる特別なルートを持っているのが、うららだ。
店主が前職を通じて得たコネクションと飽くなき情熱を最大限活かすことで、仕入れること自体が困難な黒毛和牛のタンやハラミの中でも特級品のみがお店に並ぶ。
特選タンとして提供されるのは、タンの根元の部分のみ。タン先と違ってサシが入るので柔らかさと甘みがあり、焼き上がった時の芳醇な香りもまた最高だ。
レモンをつけて食べるのもアリだが、せっかくなら下味のみで食べてみて欲しい。タンそのもののクオリティに驚くだろう。