トレイラー映像が反響!
――海外でも同時配信されますが、海外向けの狙いなどはありますか?
当初のターゲットとしてはまずは日本中心に考え、そこからアジア、そして海外、というイメージを自分の中で立てていました。日本で話題にならないことには海外に届きづらいと思いますので。
ただ、先日YouTubeでトレイラー映像を公開したところ、意外にも英語やその他の言語で「なんだこれは!私が待っていたようなアニメじゃないか!」みたいなポジティブな反応が多くあったんです。Netflixのアニメ作品専門YouTubeチャンネルの動画の中ではかなり多い再生数になっているので、「海外での話題も作れたのかな?でも予告だけじゃなくて本編も観てね!」と思っています(笑)。
――字幕だけでなく、音声も現地の言語で吹き替えされていますね。
英語やポルトガル語など様々な言語で吹き替えをしていて、この間、英語バージョンを試しに観てみると、原作のリリの悪巧みの部分とかエンディングでの日本語の言い回しなども、しっかり意味を汲み取った上で上手く翻訳されていて、すごく嬉しかったです。
あとは今回のアニメ化に伴って、翻訳されて海外でロマキラの単行本が発売されるのも、自分のことのように嬉しく感じますね。プロデューサーとして携わった、自分の子供のような存在なので、それが徐々に広がっていくのを見ると本当に感動してしまいます。
――今回のプロジェクトの中で一番やりがいを感じた部分はどんなところでしょうか?
やっぱり、原作を読んでいたファンの方がアニメを観た時に「なんか違う」とならないように、というのは重要視しましたね。声優さんやテーマ曲、作品のテンポ感も含め、原作の良さを壊さないように、常にファンが隣にいる意識を持って制作に臨んでいました。
また、原作で描かれている部分を泣く泣くカットする場合など、難しい選択を迫られる時には、「杏子だったらこうはしないよな」とか、「杏子はそういう意味で行動した訳ではないよな」とか、まるで自分が杏子になったかのように(笑)、チョイスをしていきました。
『ロマンティック・キラー』がどういう想いで作られたのか、という部分を考え抜いて、この作品に向き合えたかな、とは思います。ぜひ、原作ファンの方、そしてこの作品を機に知る方にも、楽しんで観て欲しいです。
取材・文/佐藤麻水
アニメ『ロマンティックキラー』が10月27日よりNetflixにて全世界同時配信中!
©️百世渡/集英社 ©️Netflix
https://www.netflix.com/jp/title/81318888