続いてNetflixプロデューサーの松田彩氏のインタビューがこちら。

Netflixならではの強み

――『ロマンティック・キラー』をアニメ化するきっかけは何だったのですか?

松田彩(以下同) Netflixで今後さまざまなジャンルを増やしていこうという状況の中で『ロマンティック・キラー』という作品に出会いました。いくつかの候補があったのですが、この作品は通常のラブコメではなく、「古い価値観を打ち破ることができる作品」だと感じました。

「恋愛はこうあるべきだ、男女間の関係とはこうあるべきだ」という社会通念や価値観に対して、「ステレオタイプではない男女の関係性」や「人間関係ってこうあるべきだよね」という部分が作品の中で描かれていて共感しました。そういった部分から、この漫画をアニメ化すれば沢山の人に観てもらえる作品になるのではないか、と感じたのがきっかけです。

――今回のアニメ化において、Netflixならでは、という強みはありますか?

今までやっていなかった新しい手法に挑戦しています。声優さんにカラオケを歌ってもらったのもアニメならではの試みですし、オープニングとエンディングのテーマ曲は、既存曲から選ぶのではなく、ロマキラの為だけに作っていただいたんですね。

「声優さんに関しては、お金のことはぶっちゃけ度外視(笑)」話題のネットフリックスアニメ『ロマンティック・キラー』製作秘話_04
オープニングテーマ「ROMA☆KiRA」YURiKA
「声優さんに関しては、お金のことはぶっちゃけ度外視(笑)」話題のネットフリックスアニメ『ロマンティック・キラー』製作秘話_05
エンディングテーマ「Romantic Love~恋愛しませんか?☆~」リリ(小松未可子)

あとは声優さんに関しては、お金のことはぶっちゃけ度外視で(笑)、作品に合っているかどうかだけを考えてラインナップしました。「杏子ちゃんはこんなに可愛い声じゃない!」、「可愛さもありつつ、芯の通ったモノがあるはず!」みたいなニュアンスを制作側で共有してから、キャスティングを行い、そこからオーディションに進んで、最終的に声優さんを決めさせていただきました。

「作品に最適な声優陣や楽曲」という部分を、プロデューサーとして可能な限りこだわれたのは、もしかするとNetflixならではの強みなのかな、と思います。