インボイス登録を焦る必要はない

【開始まで1年】インボイス登録を焦るべきではない2つの理由_1
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政府が1年後(2023年10月)からの開始を目指すインボイス制度。発注先がインボイスに登録しない場合、発注元の納税額が増える仕組みのため、発注元から様々な圧力(インボイス登録を呼びかける、呼びかけに応じない場合は取引中止や減額交渉を余儀なくされる、等)を受ける恐れが大きいことが従来から懸念されてきた。

*インボイスの基本知識が無い場合は筆者がtheletter 「犬飼淳のニュースレター」で配信した「前提知識ゼロでも理解できる! インボイスの仕組みと問題点」を参照ください


そして、その懸念はすでに現実となっている。継続してインボイスの問題点を取り上げてきた筆者のもとには発注元から圧力を受けたという事業者から多数の情報提供が寄せられている。

*圧力の実例は筆者がtheletter 「犬飼淳のニュースレター」で配信した「インボイスを理由にした事業者の排除は既に始まっている」 を参照ください

こうした圧力を受けた事業者は取引中止という最悪の事態を免れるため、今すぐにでもインボイスに登録すべきか思い悩んでいることだろう。


しかし、筆者が今回の記事で声を大にして伝えたいのは、「(少なくとも現時点では)インボイス発行事業者への登録を急ぐ必要はない」ということだ。それには大きく2つの理由がある。