現場やSNS上で『ゴミ』『障害物』といった汚い言葉が飛び交うことも…
同じ趣味を持つ仲間同士で、なぜ今回のような事件が起きたのか。長年、鉄道撮影を続けている愛好家(30代男性)は、近年の若い撮り鉄コミュニティについてこう話す。
「もちろん、マナーを守って楽しんでいる人が大半です。ただ、若い撮り鉄の一部には、写真を芸術として楽しむというより、一点の曇りもない『完璧な記録』を残すことに強くこだわる人たちもいます。
撮影時に太陽が雲に隠れたり、一般の通行人が画面を横切ったりしただけで過剰に反応する人もいる。現場やSNS上で『ゴミ』『障害物』といった汚い言葉が飛び交うこともあり、他者への攻撃につながりやすい空気が生まれていると感じます」
さらに、SNSの普及がグループ内の「排他性」や「マウンティング」に拍車をかけているという。
「ネット上の撮り鉄コミュニティでは、高額な機材を持っていることや、珍しい列車を良い構図で撮れたことが評価されやすく、序列のようなものが生まれやすい。今回、SNS上のやり取りを巡っていさかいが起きたとのことですが、狭いコミュニティの中で一度トラブルになると、集団から攻撃の対象にされるケースもあります。
かつては鉄道雑誌などのメディアがマナー啓発の役割を担っていましたが、いまの若い世代は雑誌や本をあまり読まず、SNSだけでつながる個人行動が中心です。先輩から現場のマナーを教わる機会も少なく、一部のコミュニティでは、自浄作用が働きにくい面はあると思います」(同前)
実際、有名な撮影地の周辺では、私有地や農地への無断侵入、列車と接触しかねない危険な場所への立ち入りが問題になるケースもあるという。
「立ち入り禁止の斜面に侵入したり、線路に近い場所へ脚立を立てたりと、危なっかしい場面を見ることがあります。撮影者たちが公道に広がってしまい、歩行者や車の通行の妨げになることもある。もちろん全員ではありませんが、周囲への配慮を欠いた行動が目立つ現場もあります」(同前)
SNSでつながった同じ趣味の仲間同士による今回の事件。警視庁は、トラブルがエスカレートした経緯や4人それぞれの関与について慎重に捜査を進めている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













