遠足のおやつを「配布制」にした福岡市の場合

こうした中、遠足のおやつを「配布制」にしているのが福岡県福岡市だ。その経緯について市の担当者は次のように説明する。

「もともと福岡市では、運動会や遠足などの学校行事で給食が食べられないときに『特別食』という形で給食の代わりの食事を提供しています。

その一つとして遠足のお菓子セットがあります。遠足当日は基本的に各家庭でお弁当を持ってきていただくため、給食が食べられない代わりにお菓子セットを配布しているという形です」

福岡市役所(写真/PhotoAC)
福岡市役所(写真/PhotoAC)

担当者によれば、この制度は数十年前から取り入れているという。

市内全校で実施することは可能だが、実際に特別食を発注したり子どもたちに配布したりするかどうかは、各学校で判断しているそうだ。

「学校行事の中で食事をする時間を取るのか、おやつを食べる時間を取るのかなどについては、行事ごとに学校がその必要性を判断したうえで発注しています。

こちらから『すべての学校で配布してください』という形では行なっていません。配布していない学校もあります」

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
写真はイメージです(写真/PhotoAC)

全国的にも珍しい取り組みだが、利点も多いと担当者は説明する。

「もともとは、給食を提供しない日の分まで給食費を徴収しないようにする目的で始まった取り組みでした。

今はそれに加えて、家庭の事情によって子どもたちが持ってこられるお菓子の内容にあまり差が出ないようにする、という利点もあります。

また、食物アレルギーへの対応もあります。お菓子セットは(遠足の)前日に配布して、各家庭でアレルギーチェックをしていただきます。その中にもしアレルギーに該当するお菓子があれば、持ってこないようにしていただきます。

個別で用意すると子どもたち同士でお菓子交換が発生したりしますが、そういう面でも利点はあると考えています」