「無視してみた」ドッキリを仕掛けられた子どもが「学校に行きたくない」
「小2の娘が学校に行きたがらなくなってしまって」
こう話すのは、都内で二人の子どもを育てる40代の父親だ。発端はささいなことだった。
「YouTubeで『無視してみた』というドッキリ企画が流行しているみたいで、娘がクラスメイトから仕掛けられたようなんです。
相手は『ふざけただけ』のつもりのようなのですが、本人はショックが大きかったみたいで」
この父親は学校側に連絡をとってみたが、「当事者の子には響いていなそうだった」と話す。
「こういう遊びの延長のようなものは対応が難しいです。最近はSNSやネットの影響で、子どもが安易に真似してしまいます。
でも『悪意はなかった』『遊びのつもり』などと言われても、受けた側はショックが大きいですよ」
実際、YouTubeやTikTokには「無視してみた」というドッキリ企画の動画が数多く投稿されている。
中には「クラスメイトに無視されるいじめに遭っている」という設定の動画もあり、低年齢の子どもが影響を受ける可能性もある。
こうしたドッキリ企画はテレビでも健在だ。
しかし、放送倫理・番組向上機構(BPO)は2022年に示した見解(「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解)のなかで、次のように記している。
「中高生モニターの高校生の中には、制作者と出演者の間の了解を理解している例も見られるが、視聴者が小学生の場合は、作り込まれたドッキリ企画をリアリティ番組としてとらえる可能性は高い」
またフジテレビでも、平成31年3月13日に行なわれた第485回番組審議会でドッキリ番組を取り上げた際に、委員から以下のような声があがっている。
「お母さん世代、子育て世代が見ている。子どもたちにそういう価値観が伝わっていったときに、一体どういう子どもたちの世界が出来上がるのかなと思った」
YouTubeの場合、「ハラスメントやネットいじめに関するポリシー」の中で許可されないコンテンツ例を細かく上げている。
そのなかに「特定の個人を無視するような行為」といった表現はないものの、「リストはすべてを網羅しているわけではありません。このポリシーに違反する可能性があると思われる場合はコンテンツを投稿しないでください」と呼び掛けている。
しかし実態を見る限り、多くの場合はグレーゾーンとみなされ、野放しのような状態になっているのではないだろうか。













