死んだあとのことを聞く上で
葬儀やお墓のことなど、この「死んだあとに、どうしてほしい?」という話をすることは、とても大切なことです。
本人の意識があるうちに、葬儀をどのような形にしてほしいか、誰を呼んでほしいか、お墓はどうするか、財産や遺品を誰にどのように渡してほしいか、などの本人の意向を聞いておくことも大切だと思います。
ただ、この意向を聞くことは、簡単にできるようでなかなか難しいものです。
大前提として、「本人がもうすぐ死ぬことをわかっている」、さらには「死ぬことをある程度受け入れている」状態でないと話し合うことが難しいからです。
そして、聞き手と本人との関係も重要です。
私がこの話を聞くのを自分ではなく、「姉」に任せたのは、関係性の問題からです。
母は私をものすごく怖いと警戒していて、「私から叱られないような回答」しか出さないような状態でした。
私自身ももうあまりこだわっていないとはいえ、過去にさまざまあり、母に心を開いているとは言いがたいものがあります。うまく聞けないかもしれないという懸念があったのです。
その点、姉は非常に優しい人です。
母も姉には本音を話すことが多かったようです(逆に母に舐められてしまって、それはそれで煮え湯も飲まされる事態もあったようですが……)。
姉は母に寄り添い、時に母に流されそうになりつつもその母を引き留めるアンカー(錨)のような役割を果たしてきました。
この姉にだったら母も信頼して本心を話せるでしょうし、姉だったら難しい話題にも踏み込めるだろうと思って、「死んだあとに、どうしてほしい?」を聞く役目を託したのでした。













