3月12日までに同署が3回連絡したが「異常ありません」と報告を受けていた

調べによると2人は2023年12月ごろにアルバイト先で知り合い、2024年10月から交際するようになったが、2025年7月ごろには関係を解消した。

そして同12月25日に春川さんが「別れた元彼がつきまとってくる」と警視庁八王子署に相談していた。相談を受理した同署は同日中に被害者宅付近をうろついていた廣川容疑者を発見しその場で確保、強い執着と危険性を認めたため令状請求のうえストーカー規制法違反容疑で通常逮捕し、果物ナイフ一本を押収した。

捜査は深夜までおこなわれた(写真/読者提供)
捜査は深夜までおこなわれた(写真/読者提供)

今年1月15日には春川さんを盗撮したとして性的姿態等撮影処罰法違反容疑で再逮捕したが、同29日に禁止命令を実施したうえ同30日、略式起訴で罰金80万円を支払い釈放された。

釈放後、春川さんは実家に避難し、3月12日までに同署が3回連絡したが「異常ありません」と報告を受けていたという。禁止命令に対し、廣川容疑者は「もう近づきません」と宣言、受領書に署名したというが、それから2ヶ月も経たないうちに凶行に及んだ。

こうした執拗なストーカー男による女性の殺害は近年、後を経たない。昨年の大晦日の夜、茨城県水戸市のアパートでネイリストの女性(当時31歳)が殺害された事件では、元交際相手の会社員・大内拓実容疑者(28)が殺人容疑で逮捕・起訴された。

同容疑者はプレゼントのぬいぐるみに仕込んだ発信機などで被害者の自宅を割り出し、被害者の車にも発信機を仕掛けるなど常軌を逸したストーカー行為を行い、ストーカー規制法違反容疑でも再逮捕された。

水戸ネイリスト殺害事件の大内拓実容疑者(画像/本人SNS)
水戸ネイリスト殺害事件の大内拓実容疑者(画像/本人SNS)

昨年発覚した川崎での殺人事件では、川崎臨港署に何度も助けを求めていた当時21歳の被害女性が行方不明になった後も警察は事件扱いせずに放置した。その後、ストーカー男の自宅の床下から2025年4月に他殺体で見つかるという最悪の経過をたどり、神奈川県警が公式に謝罪、関係者が大量処分された。