「諦める選択肢は最初からなかった」
ある日、「上谷弁護士がどうしてそんなに怒っているのか、話を聞きたい」という捜査関係者の方が事務所に来てくれました。
私はこれまでの経緯を説明し、娘さんに落ち度があるようなことを言われたこと、酷い被害なのに性犯罪なんて裁判にすべきではないと言われたこと、迅速に捜査が行われていたら時効に間に合ったかもしれないこと、お母さんが録音した加害者の会話が不要と言われるなど、まともな捜査をしている様子がうかがわれないこと、被害者対応が極めて不十分であることなどを訴えました。
すると、その捜査関係者の方は両手の拳を強く握り締め、全身を震わせながら「そこまで酷いとは思っていませんでした。本当に申し訳ありません。すぐに動きます」と言ってくれたのです。
そこから、本当に事態が動き始めました。警視庁捜査一課の性犯罪専門の捜査官が主体となって捜査することになったのです。













