キャッシュで一晩1千万円も…「大きな金を使う人ほど、ほぼ現金払い」 

これについて、都内人気店のオーナーが「要はキャバクラの二極化ですよ」と断言する。

「今の東京、特に六本木と銀座のキャバクラはケタ違いで、完全にバブル状態です。初来店で一晩で1千万円をキャッシュで払う人とかいますから。銀座のクラブと違って名刺などはもらわないから、相手がどんな立場でそれがどんな金だなんて知らないですよ。

私の店でもかつて1千万円のキャッシュ払いをした方がいましたね。単純に金の動く店と動かない店がはっきりとわかれたというだけですね」

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)

オーナーが言うには「大きな金を使う人ほど、ほぼ現金払い」なのだそう。

「あまり大きな声では言えませんが、『POSなし(POS=レジの販売情報管理)』と言って情報を残さず会計する場合もありますから。うちだけでなく一晩1億の金が動くなんてザラです。客層は明らかに変わりましたよね。フツーの会社員なんてほとんど見ません。バブりまくって怖いくらいです」

夜の六本木交差点(PhotoACより)
夜の六本木交差点(PhotoACより)

そのような大きな金が動くからこそ、キャバ嬢にとっては「つらい状況に陥ることもある」と言うのは前出の愛沢氏だ。

「数千万円を使ってくれる一人のお客様だけで、憧れのお店で“ナンバー入り”する事も可能です。ただ、その分、お客様のパワーが強くなりがちで、お客様の要求に応えられずに、指名を切られ、退店してしまう子も多いようです。

最近は、そういうお店に疲れて、自分の働きやすいお店に移籍する子も増えていますが、まだまだこの流れは続きそうです」

また、六本木のある人気店で、かつて一晩で数百万円を使ったことがあるという客にもこの状況について聞いた。

「もう高級キャバクラは言ってみたら高級風俗店になっちゃってるよね。売れっ子はみんな枕しまくってますよ。たとえ枕営業一切してないってブランディングしてる子ですら、実はしているパターンが多いです」

キャバ嬢同士でこのようなバトルもあるという。前出の客が続ける。

「つい先日、秋田で一晩2000万円売り上げた有名キャバ嬢が六本木の高級キャバに電撃移籍したタイミングで、枕してないことを売りにしてた先輩キャバ嬢の枕事情をSNSで暴露しちゃったんですよね。その子(先輩キャバ嬢)は即クビ(笑)。キャバ嬢同士の足の引っ張り合いもすごいことになってる。

まあ、僕らも高級風俗と思って行ってはいるものの“こいつは間違いなく抱ける”だなんて思って行くわけでもないし、暴露されたらつまらないよね(笑)」

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班