ゲームをすると暗記したことを忘れてしまう

記憶には、「沈む」という性質があります。

せっかく苦労して覚えた英単語も、その後にゲームをすればその内容が上書きされてしまうのです。私は息子に、「ゲームをしてもいいけど、この1時間の勉強が無駄になるよ」と伝えていました。

でも、ゲームはしたい。ではどうすればいいのか。

ゲームが終わったら、もう一度復習をすればいいのです。次の二択となります。

勉強
勉強→ゲーム→復習

なぜ人は忘却するのかといえば、新しいイベントが上から積み重なるからです。古い記憶は奥底に沈んでいきます。ですから、それを吊り上げなくてはなりません。それが復習です。もちろんゲームをしない人も復習は必要ですが、ゲームをするならば、ゲーム直後の復習が必要だということです。

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早生まれ族が本来の力を生かすために、脳のクセを知ることは大切です。それは効果的に学力を伸ばすことにつながります。

現状の制度の中で、どのようにサバイブすべきか、戦略的に考えていきましょう。受験を脳にとってプラスの経験とし、最良の結果につなげるために何ができるのか。受験と早生まれの関係を冷静に見つめることで、その道筋が見えてくるはずです。

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本当はすごい早生まれ
瀧靖之
本当はすごい早生まれ
2025/3/25
1,650円(税込)
200ページ
ISBN: 978-4868010685

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