世界の一流はアクティブな休日を過ごしていた

疲れるまで自分を追い込んでしまうと、リカバリー(回復)に時間がかかるだけでなく、私のようにダウンするリスクがあります。

結果的に仕事がストップしてしまうのですから、自分を必要以上に追い込んでも、あまりいい結果は生まれない……ということに改めて気づかされました。

もう一つ注目したのは、彼らの休日の過ごし方です。

日本のビジネスパーソンは、体力を削るように仕事をしていますから、週末が近づくにつれてグッタリとしてきて、土日の休みを疲労回復のための「休息の時間」と考えがちですが、彼らは週末にスポーツや趣味、家族とのキャンプやバーベキューを楽しむなど、アクティブな休日を過ごしていたのです。

「日本人は疲れてから休み、世界の一流は疲れる前に休む」休むために働くという欧米パワーエリートたちの休日の過ごし方とは_4
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日本のビジネスパーソンが「インドア」(屋内)で過ごすのに対して、世界の一流は「アウトドア」(屋外)を好む傾向があります。

日本人が「静」によって疲労を回復させているのに対して、彼らは「動」によっても、心身のリフレッシュを図っているのです。

休みの日にアクティブに遊べるなんて、何というタフな人たちなんだろう……。

当時の私は、彼らのエネルギッシュな休み方に仰天しましたが、ある出来事をきっかけにして、「休みのために仕事をする」ということの意味が、自分の中でストンと腑に落ちることになりました。

写真/shutterstock

世界の一流は「休日」に何をしているのか
越川慎司
世界の一流は「休日」に何をしているのか
2024/11/1
1,738円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4295410300

世界の一流が休日に必ずすること、絶対しないこと年収が上がる「週末2日間」の過ごし方

日本のビジネスパーソンは、休日を「休息」の時間と考えて、身体を休めたり、ストレスの発散を心がけていますが、必ずしも思い通りにはなっていません。
休みが明けても、疲れは依然として残ったままで、ストレスも解消されていない……と感じている人がたくさんいると思います。

一方、世界水準のエリートであるエグゼクティブの休日の過ごし方には、大きな共通点があります。彼らは、休日を「何もしない時間」と考えるのではなく、「積極的にエネルギーをチャージする時間」(休養)と「知的エネルギーを蓄える時間」(教養)と位置づけているのです。

彼らは休日を休息のための時間ではなく、仕事で成果を上げるための「原動力」と考えています。筆者が注目したのは、彼らがそれを「楽しんでやっている」ことです。
仕事を成功に導くための準備というと、多くの人が「苦行」や「修行」を連想してウンザリした気持ちになると思いますが、筆者が在籍したマイクロソフトのエリートたちは、スポーツや趣味を楽しみ、休日を満喫することで、自己再生とエネルギー・チャージという二つの目的を実現していたのです。

世界の一流の休み方を知って、休日の解像度を上げることは、これまでとは違った視点で自分の休み方を見つめ直すきっかけになります。
「こんな考え方もあるんだな」という新たな気づきが、あなたの休日を充実させて、毎日の生活にメリハリを与えてくれることになるのです。

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