交際をお断りすると、200文字以内で理由を書かされる

実際に「TOKYO縁結び」でお見合いをしてみた感想は、価値観は合うのかもしれないが、恋愛感情を持つのは難しいというのが正直なところ。お互い、実生活では交わることがないタイプだったと思う。帰りの道中、2人で歩く姿が一瞬鏡に映ったのだが、あまりにもちぐはぐだった。

ということで、今後の交際については丁重にお断りした。きっと相手も、同じ選択をしたのではないかと思う。ちなみに、交際を見送った理由について、200文字以内で書かされた。

NOの理由を200文字以内で書く必要がある
NOの理由を200文字以内で書く必要がある
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女性は民間のアプリが無料で使えることも多いので、登録料の11,000円は正直高い。だから、このアプリに登録する人は、お金を払ってまで結婚したいと考える人が多いはずだと思っていた。しかし、今回のお見合い相手からは、そこまでの熱量を感じなかった。

たしかに、民間のアプリでも男性は有料の場合が多い。しかも月額3,000円〜4,000円が相場なので、「TOKYO縁結び」の2年間で11,000円という価格はむしろ安いのだ。もしかしたらこのアプリにおいて、結婚に対する意欲は、男女で少しズレがあるかもしれない。

とはいえ、面倒なメッセージのやり取りがないことと、お見合いの日程調整がスムーズなことは民間アプリにはないメリットだ。時間を無駄にすることなく、効率よく婚活できる。

AIマッチングの精度は、ある程度信頼してもいいだろう。結婚相手を選ぶうえで、価値観が合うことを重視する人にはいいサービスだと思う。ただ筆者は、AIを介さずに検索サービスで条件を絞って探したほうが、お見合いしたいと思える相手が多かった。

AIに任せるか、自分の直感を信じるか—。

その後も、AIから定期的におすすめ男性の紹介がある。ただ、この人に会いたいと思える相手は、今のところ1人もいない。

取材・文 /近藤世菜 集英社オンライン編集部ニュース班