自身のYouTubeでは大きなため息も
楽天球団から発表があった24日、田中も自身の公式YouTubeで「楽天と来季の契約を結ばずに新たなチームを探すことに決めた」と語った。来季 、どこでプレーするかは「まだ何も分からない状態」だという。
田中といえば、2013年に開幕から24連勝し、球団初のリーグ優勝、日本一に貢献。東日本大震災からの復興をめざす東北の象徴的な存在にもなった。
その後はヤンキースに移籍し、メジャー通算78勝。21年に日本球界に復帰するにあたり、「再び楽天を日本一に」と語っていただけに、今回の“電撃対談”には驚きの声があがっている。
「今季は春先から調子が上がらず、本人にとってはプロ入り後、最も苦しいシーズンになった。もはや全盛期のピッチングを望むのは酷な年齢でもある。それでも、マー君といえば楽天を象徴する選手で、球団初の日本一の立役者。そんな功労者だけに、あと3勝に迫っていた通算200勝を達成した後は、将来の監督候補として球団に残るのは既定路線と思っていたんだけど…」(球界関係者)
楽天球団の石井一久SDによると、来季の契約にむけ、減額制限(年俸1億円超えは40%)を超える大幅な減俸を提示したが、折り合いがつかず、本人が自由契約扱いを望んだというのが、本当にカネが原因だったのか?
「田中の今季年俸は2億6千万円プラス出来高払いだから、球団からの1億円以上のダウン提示を田中側がのめなかったということになる。とはいえ田中はメジャーでは20億円以上の年俸を何年ももらい、2021年に楽天に復帰した際も推定年俸は9億円。つまりもう一生分の給料はもらっているわけで、今さら“カネが原因”の退団とは考えにくい。
田中はプライドも人一倍高い選手だから、待遇や自身の扱いについて、腹にすえかねたことがあったのではないか。退団を発表したYouTubeでは大きくため息をついたりしていて、本人としては苦渋の決断だったことが見て取れる。
昨年、安楽の“パワハラ退団騒動”の際に、『安楽を増長させたのは、彼をかわいがっていた田中にも責任の一端があるのでは』との声が内外からもあがっていたが、そのころからもう球団との信頼関係にほころびがあったのではないか」(前同)