進次郎氏勝利なら地滑り的勝利?

しかし、想定されている「10.11解散」を前提としたスケジュールでは、“不戦敗”参院補選の後に設定されている。ある意味、この強気ともいえる政治日程を打ち出した背景には何があるのか。

「なんといっても最大野党である立憲民主党のひどい体たらくがあげられる。立憲は、7月の東京都知事選で支援した蓮舫氏が予想外の大敗を喫したショックが尾を引いており、自民党総裁選とほぼ同時期に行われる立憲の代表選も盛り上がりに欠ける。

そもそも、代表選の立候補者の顔ぶれが悪い。消費増税をぶち上げて解散に踏み切り、民主党下野の戦犯となった野田佳彦氏や前代表の枝野幸男氏が名乗りを上げている時点で新味に欠ける。

自民党は、共産と連携した都知事選敗北のショックもあり、野党間のまとまりにも欠けている今なら『参院補選の敗北もさほどの悪影響を及ぼさない』と判断したわけだ」(前出の秘書)

野田佳彦氏(本人Facebookより)
野田佳彦氏(本人Facebookより)

もうひとつは、”新総裁候補”の予想以上の人気ぶりだ。

「現状は小泉進次郎氏が頭一つ抜けており、国民的知名度が高い石破茂氏が二番手に付けているという状況だ。このまま若くて国民人気のある進次郎氏が新総裁に選ばれれば、総選挙でも十分戦えるという手ごたえが自民党にはあるのだろう。それどころか地滑り的勝利を収めてしまうかもしれない」(前出の政治部記者)

小泉進次郎氏(本人Facebookより)
小泉進次郎氏(本人Facebookより)
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 年末に向けて永田町に大嵐が吹くのは間違いなさそうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班