野党は蓮舫氏VS泉代表のバトルも尾を引き…

一方の野党。前回の都知事選では立憲が共産などとともに弁護士の宇都宮健児氏を支援したが、宇都宮氏は小池氏に4倍以上の大差をつけられての惨敗に終わった。

「前回は小池氏の学歴詐称疑惑を告発した書籍『女帝 小池百合子』が発売された直後の選挙戦でしたが、結果は小池氏の圧勝。今回は、そのときに負けた宇都宮氏らが呼びかけ人となって、立憲や共産、市民団体などでつくる候補者選定委員会が野党系の候補擁立を目指す形です」(全国紙政治部記者)

しかし、候補者擁立は思うように進んでいないという。

「これまでに名乗りをあげた人物もいましたが、一般的な知名度がない学者で、さすがに小池氏の対抗馬としては厳しい。ほかに蓮舫氏らの名前もあがっていますが、小池氏に勝てるような本命の擁立には至っていません」(同)

蓮舫氏(本人事務所Facebookより)
蓮舫氏(本人事務所Facebookより)

さらに、ここにきて立憲都連と党本部の隙間風も表面化している。立憲は東京15区補選で擁立した酒井菜摘氏を当選させたが、補選で勝利するまでの過程では、都連と党本部との間の溝も浮き彫りになった。

「都連が酒井氏の擁立を進めていた一方、党本部が一時、須藤元気氏の擁立も検討するなど、調整が難航。結局、酒井氏の擁立が決まったが、選挙戦が始まってからも、都連幹部である蓮舫氏が泉代表を毛嫌いしているため、党本部と十分に連携がとれていない場面が目立ちました」(立憲関係者)

この関係者によると、泉氏が酒井氏の応援演説をすると申し出ても、蓮舫氏がしぶり、なかなか演説の予定が決まらない、といったこともあったという。

「都知事選ともなると、大きな注目を集めるため党本部も関わりますが、党本部と都連の足並みの乱れが、都知事選にも影響を与える可能性があります」(全国紙政治部記者)

はたして小池氏の「女帝」としての新たな4年間が始まるのか。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班