「7つのゼロ」は未達成でもプロジェクションマッピングでご満悦

3選を目指す小池氏は東京都の潤沢な予算を武器に、注目を集めやすい事業を次々と打ち出してきた。

2月からは東京都庁の建物にプロジェクションマッピングを映し出し、観光地化。その映像は世界最大としてギネス記録にも認定された。

小池氏は「プロジェクションマッピングはキラーコンテンツ。ここ(都庁)をキャンバスとして発信していく」と胸を張ったが、投影のための予算は2023年度だけでも7億円。都は経済波及効果を18億円と見積もるが、「他に優先すべきことがあるのに税金の無駄」と批判も浴びている。

都知事選出馬を表明した石丸安芸高田市長(本人Facebookより)
都知事選出馬を表明した石丸安芸高田市長(本人Facebookより)

「小池氏は2016年の都知事選で、『介護離職ゼロ』『満員電車ゼロ』『残業ゼロ』など『7つのゼロ』を公約に掲げましたが、達成できたのは、犬や猫の譲渡を進めることで実現した『ペット殺処分ゼロ』くらい。今は小池氏から『7つのゼロ』の話は出てきません」(全国紙政治部記者)

その代わり実行したのは、子ども1人あたりの月5000円給付や、高校授業料の実質無償化などだ。

「小池氏はこれらの施策を国が行なう少子化対策に先駆けて打ち出し、注目を集めました。子育て世帯からは『ありがたい』との声が上がる一方、『露骨な選挙目当て』との声も出ています」(同)