台湾でも健康被害の訴えが出ていると報じられて…

問題の商品が健康増進をうたったサプリのため、肉親や親しい人に好意で贈ったという人もおり、自身は摂取していなくても胸を痛めている人も多い。

50代の男性は「俺、このサプリを父親に最近あげたからニュース見てびっくりしたよ! 父は最近服用し始めたばかりだから、今のところ何ともないからよかったけど…。父親に健康になってほしいという思いでプレゼントしたのに、こういうことになって残念だよね。有名な会社の製品だから信用してたのに」と憤りを隠さない。

巣鴨で取材に応じる消費者(撮影/集英社オンライン)
巣鴨で取材に応じる消費者(撮影/集英社オンライン)

小林製薬の紅麹は173社に食品原料としても供給されており、使用している企業もまた商品の回収に追われている。このためサプリを摂る習慣のない人の生活にも影響は拡大。スーパー大手、イオンもプライベートブランド「トップバリュ」の7品目の自主回収を始めている。

60代の女性からは「サプリは全然飲まないんで、かなり縁遠いお話かなと思ってたんですけど、トップバリュの商品も自主回収されてて結構悲しいですね。トップバリュの『ベストプライス回鍋肉の素』も買ったことあるし、『麦麹使用でふんわり肉まん』なんか調理が簡単なので好きでよく買ってたんでショックですよ。

特に病院に行ったりはしないつもりですけど、また中華まんを買えるようになるのか個人的に気になってます」との声が上がっている。

台湾でも健康被害の訴えが出ていると報じられていることを受け、28日の会見には複数の中国メディアの記者も参加し、中国での販売の実態や今後の補償を小林社長に問いただした。会社側は記者の質問を制限せず、4時間半を超えたやり取りの末に質問が出尽くすと、小林社長と3人の会社幹部は10秒近く頭を下げ、その後も記者らは席を離れるまで直立で立ち続けた。

※「集英社オンライン」では、今回の「紅麹」をめぐる健康被害について情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。

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 取材・文/集英社オンラインニュース班