「ママが、おかしくなかったころが、よかったです」
いくら注意してもこのような生活を続ける麻美さんに、いよいよ志村さんの堪忍袋の緒が切れる。そして、妻が通うホストクラブの前で待ち伏せし、妻と一緒に歩いてくる担当ホストに激高した。
「私は『妻にもう構うな!』と言いました。相手は『はい』とも『いいえ』とも言わず冷静にいなされましたが、それ以降、妻は夜に出かけることはなくなりました。だからといって、子どもへの食事や寝かしつけを放棄している状況は変わらず、自室にこもって昼も夜もほとんど出てこない状況です」
志村さんが担当ホストへ突撃した日のことは、ホス狂専門のインターネット掲示板でも目撃情報があげられ「ホストと客と、よくわからないけど喚く男の3人がヤバかった」という書き込みも見られた。
麻美さんはこのホストにとってどんなお客なのか。筆者は夫の代わりに店に潜入し、担当ホストに聞いてみた。
「月90万円ほど使ってくれる、僕のお客さまの中で最も太い方(金払いがいい客)でした。子持ち? それは僕がタッチできない領域のことなので。別にお母さんだからってホストクラブに来ちゃいけないってことはないと思います」
そして、志村さんが激高したあの夜のことをこう振り返る。
「お客さまの夫と名乗る男が詰め寄ってきたんですけど、あれは僕の8年のホスト人生の中でも一番のビッグニュースですよ! はっきり言って頭おかしいのかと思いました。
お客さまが言うには“夫を名乗るストーカー”だそうです(笑)。今はその男とのイザコザで店に来られない状況みたいですけど、落ち着いたら来てくださるそうです」
実の妻にストーカー扱いされている志村さん。結婚前は600万円あった貯金も、麻美さんのホスト遊びによってほとんどなくなってしまった。それでも、志村さんはお金のこと以上に、血のつながっていない子どもたちのことを思ってこう願う。
「最近、娘たちは『タイムマシーンに乗って前のママに会いたい』とか『ママが作ったおいしいご飯が食べたい』とよく言ってます。娘たちのためにも、かつての母親としての気持ちをどうか取り戻してほしい……今はそう願ってやみません」
ある日、志村さんは4歳の次女から「ママへの気持ち、伝えたいから動画を撮って」とせがまれて撮影したことがあった。その動画を見せてもらうと、次女は笑顔ながら悲痛な思いを訴えていた。
「ママが、おかしくなかったころが、よかったです」
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班