ホストクラブへの税務調査は女性が行なう?

ホストクラブのホストとして働く彼らは、店のオーナーと業務委託契約を結んでおり、キャバクラ嬢と同じく個人事業主だ。当然ながら、適切に確定申告する必要がある。

ホストは女性人気を集めるために自己投資が欠かせない職業だ。キャバクラ嬢の美容整形代と同様に自己満足と捉えられ、経費となるかグレーなものもあるというが、衣装代、化粧品代、ヘアセット代、名刺代、さらには営業活動に不可欠な携帯電話使用料などが経費として認められる。これらはすべて、商品である“ホスト”自身の売上を支えるための必要経費なのだ。

さらに、顧客との関係性を深めるための接待交際費も経費となりうる。同伴やアフターでの食事代、カラオケ代、旅行代、プレゼント代なども経費として認められる可能性がある。これは、ホストというビジネスが単にお酒を提供するだけではなく、顧客との関係構築が重要視されるためだ。

※写真はイメージです(Shutterstockより)
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ちなみに、ホストクラブに対して行なわれる税務署の内観調査では、女性調査官が客として潜入することもあるという。あくまで秘密裏に実施されるため、女性調査官もバレないように本気で楽しみ、豪快にシャンパンボトルを開けていく。その結果、ホストクラブ側も気づかず、後日、税務調査が入ったときに「いつ誰が調査したの?」と呆気にとられるのだ。

実際にホストが大好きで、ホストクラブへの税務調査で成績をグングン伸ばす女性調査官もいるというが、調査で使われるホストクラブでの飲み代はもちろんすべて税金から捻出される。そう考えると首をかしげたくもなるが、これもまた税務署員の立派なお仕事なのだ。