4月または6月解散か?

岸田首相の「派閥解散」を受けて、早速、永田町では岸田首相が解散総選挙を打つという「解散風」が吹き始めている。岸田首相はこれまでも「解散」を上手く使ってきた政治家として知られている。まず2021年、自民党総裁選を経て岸田氏は、首相に就任してわずか10日後に解散を打っており、この就任から10日での解散は戦後最短記録だった。

「首相就任後、解散は少なくとも6週間は空ける」という慣例を覆して解散を強行したインパクトはいまでも残っている。昨年、岸田首相が思わせぶりな発言を来り返し「解散風」を政権維持に利用できたのも、”岸田解散は読めない”というイメージが残っていたからに他ならない。そしていま、「派閥解散」政局が始まり、再び解散風が吹き始めたのだ。

「いま永田町では4月解散説、またはG7後の6月解散説が流れています。岸田首相周辺からは『派閥解消を実行しなければ国民から見放される』という声も出て意気軒昂ですが、しょせんは自民党内の話で“コップの中の嵐(狭い世界での内輪もめの意)”でしかない。

国民にとっては関係のない話でもあるので、どこまで支持率アップに繋がるかは不透明。岸田首相にとっては乾坤一擲の大勝負ですが、どこかズレているという声もあがっています」(前出・政治部記者)

政府専用機で手を振る岸田首相(本人facebookより)
政府専用機で手を振る岸田首相(本人facebookより)
すべての画像を見る

岸田首相の訪米は3月から延期され4月で再調整される見込みだが、政治部記者は「4月訪米実現も五分五分ではないか」と指摘する。なぜかといえば、まず4月は日本で衆院補欠選挙があり、その選挙結果によっては再び岸田政権批判が高まる懸念がある。

一方で米国大統領選も3月のスーパーチューズデーを皮切りに本格化していく。11月5日の大統領選投票日までは、どう転ぶかわからない岸田政権に手を差し伸べることは控えたいというのがバイデン側の本音だろう。

もし4月訪米が再延期となったとき、岸田首相はバイデンに見放されたということを意味する。窮余の一策は、はたした吉と出るのか凶と出るのか――。

国会議事堂
国会議事堂
すべての画像を見る

※「集英社オンライン」では、政治資金パーティー券のキックバックによる裏金疑惑でついての情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班