「ここまで次々と罪に問われてくると、まあ、腐ってたんやねって思います」

宮本被告のことを幼いころから知るAさんの元夫は呆然とするばかりだった。

「最後は詐欺でしたね……。なんだろ……。僕ももう気にもしてなかったんですが、ここまで次々と罪に問われてくると、まあ、腐ってたんやねって思います」

会社での使途不明金が発覚して取締役を解任され、コロナウイルス助成金の不正受給を見抜かれたことについては、こう分析する。

「それが結局は引き金になったという感じでしょうね。Aの性格からして、悪いことは絶対嫌がるしね。Aはお父さんが苦労して軌道にのせた事業を引き継いでそれを支え続けてきたわけですから。世の中には頭を使ってずる賢くやればいいんじゃないっていう人もいますけど、僕もそうだしAもそういうのは絶対に嫌がったでしょうね。

実際に怒り狂ったかはわからないけど、きっと『いい加減にしいや』とは叱ったでしょう。でも一希はなんでそこまでしてお金が欲しかったんでしょうね。だって、給付金詐欺なんて絶対に見つかる話じゃないですか。5万、10万の金額じゃないんだから」

ビールを飲む宮本被告(本人facebookより)
ビールを飲む宮本被告(本人facebookより)

罪を重ねた不祥の甥について、今の思いはいかばかりか。

「一生(塀の中から)出てはこれないでしょうね、もう。これだけいろいろ出てくるとまだ何か事件が出てくるんじゃないかって思ってしまうし。もう、正直、どう思うとかそんなんは何もないですわ……」

タガが外れ、底が抜けた樽にはもう何も残っていなかった。何事もなかったかのように、千年の古都がまた新しい年を迎えようとしている。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班