「これから家を取り壊すことが決まりましたので」

社会部デスクが続ける。

「そうして膨らました己の財産で、宮本被告は趣味の美食巡りに狂ったように精を出し、SNSにも自慢気にその様子をアップしていた。当時、宮本被告は再婚しており、娘までいたにも関わらず、美食ツアーに女子大生を同伴して連れ回すなど、放蕩の限りを尽くしていたのです」

なかなかの放蕩っぷりだが、その女子大生というのが2022年10月15日、大阪市内の病院でタリウム中毒で死亡した浜野日菜子さん(当時立命館大3年生の21歳)だ。不審死事案として病院から通報を受けた大阪府警が今年3月3日、宮本容疑者を殺人容疑で逮捕。

5月25日には叔母のAさんをタリウムで殺害しようとした殺人未遂容疑で再逮捕され、さらに11月22日にはコロナ助成金を詐取した詐欺容疑で再逮捕された。いずれの罪についても宮本被告は黙秘を貫き、いまだ動機などは語られていない。

死亡した浜野日菜子さん(本人SNSより)
死亡した浜野日菜子さん(本人SNSより)

その「入り口」の詐欺事件で再逮捕された11月ごろ、宮本一族が住んでいた京都市左京区の大邸宅の取り壊しが始まった。約250坪の敷地に3棟の住宅を擁する立派なお屋敷だ。近くに住む男性が近況を語る。

「ちょうど一か月前くらいですかね、(宮本被告の)お母さんが『これから家を取り壊すことが決まりましたので、音やホコリのことなどご迷惑をおかけします』と挨拶に来られました。息子さんや事件のことは聞けませんでしたよ。挨拶だけですぐに帰っていきましたから。

そもそも事件後はもうあの家には住んでいなかったと思いますよ。前にも荷物を運び出しているのを見かけましたから。立派なお宅でしたけどね。もう建物自体はほとんどなくなっているので、取り壊し作業もそろそろ終わるんじゃないですか。取り壊しの理由は聞いていませんが、息子さんがあんな事件を起こしてしまい、これまで通りには住みづらかったのかもしれませんね」

宮本一家が住んでいた豪邸(撮影/集英社オンライン)
宮本一家が住んでいた豪邸(撮影/集英社オンライン)