高騰する旧車バイク「仕入れてそのまま売っちゃう悪徳業者も」と専門店が警鐘。2000万円超え車両のオーナーは「ツーリング中、盗難怖い」_6
福地さんが所有する1977年のカワサキKH400。愛称は「ケッチ」。発売当時は暴走族に人気のマシンで、国内できれいな状態で残っている台数は少ないという
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「ケッチ」のカタログも所有している

仕入れてそのまま売る悪徳業者も

憧れの旧車を高い金額で購入してみたけど、すぐに壊れて大失敗した……。そんな内容の動画がYouTubeには数多く上がっている。

埼玉県で3店舗のオートバイショップを展開する「MotoUP(モトアップ)」岩槻本店には、そんなバイクが何台も持ち込まれているという。
店長の渡部晋さんが語る。

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「MotoUP」岩槻店・店長の渡部晋さん(右)とメカニックの田邉宣人さん

「最近は旧車の知識を持たないショップが増えましたし、商売になるので仕入れてそのまま売っちゃうブローカーのような業者もいます。

だから旧車を買って1〜2カ月で調子が悪くなってしまったと、うちに持ってくる人がいます。それで、『本当にちゃんと整備をしたの?』というひどい車両をたくさん見てきました。

でも一方で、僕たちがどんなに手を入れてもノントラブルではない。『こんなに高いのに』と言う方もいますが、全ての部品を新しくするわけにはいかないんです。

最近、メーカーが古いバイクのパーツを再販していますが、まだまだ一部に過ぎません。僕たちは当然できる限りのことをしますが、どうしても30〜40年経った部分が壊れることもあります。

そういうことを理解してもらえるお客さんにしか、今は旧車を売らないようにしています。ただ、『古いですが、このバイクは頑丈なので大丈夫です』と僕らとは真逆のことを言うバイク屋も多いのは事実。気をつけないといけないですね」

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カワサキZシリーズの系譜を受け継ぐ1979年のマークⅡ(KZ1000MKII)。福地さん所有。北米仕様車で、アメリカ人の知り合いを通じて購入したという
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ホンダが北米やヨーロッパの市場に向けて発売した輸出モデルのCBX1000F。福地さん所有。世界初のDOHC並列6気筒エンジンを搭載した量産車として知られる

長く旧車に乗り続けてきた福地さんは「日本の工業製品は優秀ですが、旧車が現代のバイクと同じように動くわけがないんです」と強調する。

「旧車は手間暇がかかるんですよ。乗り続けるためには信頼できるショップを見つけることが大事だと思います。一度お店に行って、話をしてみる。
セールスやメカニックの方がどういう知識を持って、どういう形で販売をしたいのかというのをしっかりと聞いたほうがいい。

あとはショップとは長く付き合っていかなければなりませんので、僕はスタッフの人柄をすごく重視しています」

近年、海外の愛好家が乗っていた車両が日本に戻ってきくるケースが増えているようだ。また、昨今の旧車ブームによって国内外のガレージや倉庫で眠っていた車両がオークションサイトに出品され、驚くような価格がつけられることもある。

では今後、旧車の価格はどうなっていくのだろうか?