人気車種の生産が追いつかない
色とりどりのコンパクトなオートバイ「スーパーカブ」がずらりと並ぶのは、“ヨコリン”の愛称で親しまれる東京・足立にあるホンダウイング横山輪業。同店の代表、横山敏久さんはこう語る。
「ほとんどが納車待ちの車体で、販売できるフリー在庫は数えるほど」
ヨコリンは敏久さんの父親が戦後に開業した、70年以上の歴史を持つ老舗オートバイ店。現在取り扱う半数以上の車両が原付二種なのだという。
筆者がヨコリンでスーパーカブの一種であるクロスカブを購入したのは2020年の夏。当時は店頭の在庫車を選んで購入できたが、現在スーパーカブシリーズは月に1台入荷するかどうか。「品薄の中なんとか苦労して在庫を確保し、予約順に販売している」と横山さんが言う通り、スーパーカブを中心とした原付二種のブームが巻き起こっている。