競輪場で迷子に!?
――競輪選手のひと月のスケジュールを教えてもらってもいいですか?
レースは3日間あって、前日に決められた宿舎に入るので、1回のレースで4日間の拘束になります。レースは、月に2〜3回あるので、その間はレースに集中しています。
――残りは?
朝練組、昼組、午後組と、師匠やグループによって違いますが、川崎は朝練組が多くて、6時30分に集合してそこから練習がスタート。午後は個人でウエイトトレーニングをしたり、師匠の元でもがいたり…その日によって違います。
――お休みは?
レースの翌日を休みにすることが多いです。
――ということは、月に3回レースがあったとして、休みは3日しかしない?
午後の自主練は、文字通り自主的な練習なので、やる、やらないも含めて個人の自由裁量になっているので、必要な時はお休みを取ったりしますね。
――そういうときは、帰って寝る? それとも美味しいものを食べに行く?
体調にもよりますが、どっちもですね(笑)。
休みの日は高校や大学の友達と買い物に行ったり、温泉に行ったりもしますし、基本的に食べるのが好きなので、美味しいものを食べて、思い切りおしゃべりをして、気分転換をしています。
――苦しかった養成所生活含めて、こんなにきついならやめてやる! と思ったことは?
力を出し切る練習をするときは、最後の方はもう息もできなくなって、終わった瞬間に倒れ込むこともしょっちゅうなので、なんで、こんなきつい練習をしているんだろうと思うことが何度もあります。
でもやめてやる!と思ったことは、まだないですね。昨年デビューしたばかりなので、あくまで、今のところはですけど(笑)
――最後にひとつ、話せる範囲のちょっと恥ずかしかった話があったら教えてください。
新人あるあるなんですけど…競輪場はひとつひとつ全部作りが違っていて、結構、複雑になっているので、何度か迷子になったことあります。
迷った挙句、お客さんのいるフロアーに出てしまったり、警備員さんに、「選手なんですけど…」と聞いたり。最後の手段として同期に電話をして、「今、こういうところにいるんだけど、どうやっていけばいいの?」と聞いたこともありました(笑)。
取材・文/工藤晋 写真/松木宏祐