#2 アンチに「宇宙一ブス」と言われても、死ぬまでアイドルでいると決意した大先輩の一言
テーマパークのダンサー志望がアイドルに
「宇宙一カワイイアイドルレスラー」を自称し、デビュー当時は「プロレスを舐めんな!」と非難され、賛否を巻き起こしながらマット界を盛り上げている彼女は、元地下アイドルという異色の経歴を持つ。
そのアイドル時代のトラブルだらけの顛末は、『ザ・ノンフィクション』でも特集され、ドキュメンタリー好き芸人の東野幸治が「今年一番面白かった」と絶賛したこともある。
数々の苦労を経てきた中野が、これまでの道のりを赤裸々に語る。
――今日は中野選手がどんな道のりを経て、プロレス界のスーパースターになったのかをお聞きしたいと思います。
中野(以下同) スーパースターなんて、そんな(笑)。よろしくお願いします。
――中野さんはもともと、演劇系の専門学校を出て、ミュージカルダンサーの仕事をしていたんですよね?
はい。でも、当時の給料って自分でチケットを売って得るチケットバックだけで、めちゃくちゃ生活が厳しかったんです。朝6時から9時までセブン-イレブンでレジを打って、10時から17時まで百貨店でバイトして、18時から22時まで稽古して、みたいな。
――バイトしてる時間の方が長いですね。
そうですね(笑)。ただ、周りのみんなもそういうところから上のステージに行こうと頑張っていて、私も当時はテーマパークのダンサーを目指していました。しっかりお給料がもらえて安定した生活が保証されますから。それでディズニーランドやサンリオピューロランドのオーディションを受けたんですけど、ものすごく狭き門で、全部落ちてしまって。そういう中で、アイドルグループのメンバーにならないかっていう誘いを受けたんです。
――それが『ザ・ノンフィクション』でも特集されたアイドルグループ「カタモミ女子」ですね。運営はアダルトビデオを制作しているソフト・オン・デマンド(SOD)だったそうですが、警戒しなかったんですか?
私、騙されやすいんですよ(笑)。キャッチに声をかけられて、すぐ化粧品とか買っちゃうタイプ。そのときも、「SODだけどこれからアイドル事業に力を入れていくし、めっちゃお金があるから大丈夫」って言われて。実際に、AKB48の『ポニーテールとシュシュ』と同じグアムで撮ったPVを見せられて、「これはスターになるチャンスだ!」と思ってしまったんです。