レンタルぶさいくが“弱者男性”という言葉に思うこと
――帰国後のプランは?
セブという過酷な環境にいたおかげで、自分はおもしろいと思われることが幸せだと改めて気づけました。過去の失敗を参考に、依頼内容とかペースを鑑みながら、改めて日本でレンタルぶさいくとして活動しようと思ってます。
――ところで、現在、日本のSNSでは、収入やコミュニケーション能力、容姿に恵まれないといった理由で女性からモテない男性は「弱者男性」と呼ばれ、時として蔑まれる傾向にあります。ぶさいくを生業にしているレンタルぶさいくさんは、この「弱者男性」という言葉についてどう考えますか?
字面で面食らいますよね。そういうカテゴリーをつくるって怖い発想だと思います。
お金と恋愛って人間の生活そのものだと思うけど、僕は「ぶさいく非モテ」で「低所得」。属性だけ見たらめちゃくちゃ弱者男性ですよね。
でも自分は不幸かというと全然そうは思わない。結局、どう自分の中で割り切って落としどころを作るかですね。不幸だと思ってしまったらキリがないんで。
――自分の気持ちしだいだと。
そうですね。僕はどん底のフィリピン生活を送ったことで、自分にとって何が大切なのかを知ることができた。定義的に弱者男性とされる人も、社会とかSNSから虐げられたからこそ、気づけたことがあると思います。
日本人ってスキャンダルに興味津々だし、もともと人間って他人の不幸が大好き。でも自分が弱者男性にカテゴライズされているとしても、真に受けて卑屈にならずに不幸が好きな国民性を利用してやろうくらいの強さを持ってほしいですね。