自律神経のバランスが崩れて夏バテに
夏バテは、暑さや湿度などの気候条件によって、食欲が落ちる、体がぐったりして疲れやすいなどの症状が出ることです。
ですが、ここ数年は体温以上に高い気温が続き、夜も気温が下がらず、かつての「夏バテ」とは違うさまざまな症状が出て、ぐったりしているケースが多く見られます。
これまでは春から夏にかけて少しずつ暑さを体に慣らしていく「暑熱順化」が体内で自然に起こっていたのですが、最近は5月くらいから気温が高く、暑さに体が慣れないうちに真夏を迎えるため、体温調節が働きにくい状況が続いています。
そのため、体がだるく食欲不振を招き、夏の初めから夏バテのようになっているケースも見られます。
また、夏バテの大きな原因となっているのが自律神経の乱れです。
現代人のライフスタイルに多いパターンとして、オフィスなど1日中、冷房がきいた部屋で過ごし、屋外に出ると体温以上の酷暑です。
温度差の大きい屋外と屋内を行き来することにより、自律神経のバランスが乱れてしまいがちに。
この自律神経の乱れによって、体内の機能にさまざまな不調があらわれます。
夏バテの典型的な症状である、食欲不振、体のだるさに加わって、胃腸の不振、不眠などの不調が多くなったのが最近の夏バテの特徴です。
特に夜間の最低気温が25℃以上の熱帯夜が続くことで、暑くて寝苦しい、寝つきが悪い、眠りが浅いといった寝不足になってしまい、さらに疲れがとれづらく、やる気が出ない、といった夏バテの症状が重くなってしまうことがあります。