40歳を過ぎたら「生き様が顔に出る」
熟年の恋愛やセックスが、若い頃に比べて「最高」な理由。そのもうひとつに、男女ともに人格が成熟してくることが挙げられます。
かつて第16代アメリカ大統領のリンカーンは「40歳になったら、人は自分の顔に責任を持たねばならない」と語りました。ノンフィクションの大家である大宅壮一は、「男の顔はその人の人生の履歴書である」との言葉を残しています。
つまり、熟年を迎えるとその人の人格が容姿やまとう空気ににじみ出るので、若い頃のように「イケメンだから」「美人だから」と勢いで恋愛することが少なくなります。むしろ、本当に尊敬し、愛すべき相手を選び、じっくりと向き合うようになる。それがパートナーの場合、「もう一度妻に恋をする」「もう一度夫に恋をする」という形になります。
いずれにせよ人生経験を積んで成熟した男女が、勢いやノリに頼らず、時間をかけて慕い合うのが熟年の恋愛でありセックスです。
若い頃のように、誰も彼もと付き合うわけにはいきません。男女ともに人格が顔に出るので、自分に合う魅力的な異性はそうそう見つかりません。妻一筋、夫一筋という人も、もちろん大勢います。それくらい、熟年になると愛し合えるパートナーは得がたくなります。
こうした状況下では自然と、愛した異性と長く、深く関係性を築いていくことになります。夫婦はもちろん、恋人もそうです。ときには知り合ってから5年、10年と経ち、お互いの人柄を熟知して、「やっぱり自分にはこの人が合う」と友人・知人から恋愛に発展することも珍しくありません。
熟年の恋愛やセックスは、互いを深く知って人柄に惹かれあった二人、人生の多くの時間をともに歩んできた二人の間で営まれるケースが多く、それゆえ若い頃には経験できなかった感動が生まれるのです。