電話番号公表のため直接誹謗中傷も
得票数はトップ当選した候補と約700票差の3534票。このことからも市民の期待が大きいことがわかる。そして、当初の目的どおり平川市議は市民の小さな困りごとにきちんと目を向けている。
「市民の方とのお話のなかで『ここのカーブミラーが曲がってるよ』という報告があったので、すぐに確認して調整しました。来年度には取り換える予定です。事故が起こってしまう前でよかった。
それに解決するのは市民の小さな困りごとだけではいけません。草加市が抱える課題のひとつに財政問題が挙げられます。移り住みたくなるような草加市を目指すとともに、まだ選挙権も持たない草加市の子供たちが自分たちの街を魅力的だと感じてくれて、そして政治に興味を持ってもらえるような街づくりをしていきたいです」
しかし、議員としての苦労は別のところにもある。
「議員は公人なので、草加市では基本的に住所も携帯の番号も公表しています。
その影響で、先日、自宅にある議員さんがいきなり挨拶に来られて。事前の連絡がなかったので、私はすっぴんで応対してしまいました。
電話にも草加市民と思えない方達から『2人でご飯行きませんか』なんてお誘いがしょっちゅうかかってきます。もちろん断りますが。『2人きりでお会いできないので、駅などに会いに来てください』と言って。
それと政策とは関係ない、ビジュアルに関する誹謗中傷の電話がくることもありますね」
しかし、大きな志で議員となった平山市議は落ち込む暇さえない。最後に、今後の議員活動について聞いてみる。
「私自身は2期目を目指すのか、政治家以外の別の目標に向けてがんばるのか、現時点ではまったくわかりません。でも何をするにしたって中身がないとダメ。いろんなことを並行して考えていかなきゃと思っています」
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/村上庄吾