親分と子分みたいに見えました

小川容疑者は「中学校の同級生を殺した」と警察に供述しているが、動機について「同級生が家族の年金を無心していた」などと説明している。実際に同級生にタカられているという噂が回り始めてほどなくして、小川容疑者の祖父は近隣住民に助けを求めている。

「血相を変えて順也君のおじいさんがウチに来たと思ったら『お金を貸してほしい』と言われました。何事かと尋ねると『順也に通帳を渡したらすべて使われてしまった』と言っていました。順也君だけでなく順也君の父親にも使われていたと言っていましたね。おじいさんは戦争経験者で、年金なども高かったので、この辺ではお金を持っているというのは有名でした。金額までは聞いてませんが、それがすべて使われるというのは数百万円単位のお金ではないですかね」

〈木更津・庭から人骨〉「同級生を殺害した」と自首。自治会費横領で逮捕された男(37)は「同級生に祖父の年金数百万をタカられていた」? 父はアル中、母と妹は施設へ。ヤングケアラーだった過去も_3
小川容疑者とAさん(卒業アルバムより)

小川容疑者の小・中学校時代の同級生は、Aさんとの関係性についてこう語る。

「順也君は小学校の頃まではみんなと仲良くしていました。当時から気は優しかったので前に出るタイプではありませんでしたが、その頃は友達も多かったです。一方でAは児童養護施設から通ってきている男の子で、小学校4年生とか5年生の頃に転校してきたんですが、その頃はうまく馴染めてない印象でした。気の優しい順也君とは少しずつ仲良くなっていった」

中学に入ると小川容疑者に友人と呼べるのはAさんしかいなかったという。

「順也君は中学校に上がると内向的な性格だったからか、とたんに孤立しはじめ、いつも一人でいるようになりました。背が小さく体格もよくなくて、気が弱く優しいので何も言い返さないのを知ってる人たちは順也君を強めの口調でイジッたりしてましたから。
Aといつも一緒にいるようになったのはその頃からです。Aも他の人と同様に順也君に強めの冗談なんかを言っていました。Aは他の人とも遊ぶのですが、最後はいつも順也君のところに行くというか、居心地がよかったのか、結局一番一緒にいるのは順也君でした。Aはガチの不良ではないんですが、どちらかで言えばやんちゃな子で、はたから見てると親分と子分みたいに見えました」