ADIDAS「FOREST HILLS」は
ある80年代ストリートカルチャーの象徴的アイテム

さて長い前置きになりましたが、行ってみよう!

最近買って気に入っている、“My春アイテム”のひとつめはスニーカー。
アディダスの「フォレストヒルズ」というモデルである。
初代は世界最軽量(当時)のプロ用テニスシューズとして1970年代半ばに発売され、以来70年代から80年代にかけてデザインの異なる様々なバージョンが作られたスニーカーだ。

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金色のラインと黄色のソールが目立つ「フォレストヒルズ」

「フォレストヒルズ」は2000年代に入ってから、何度か復刻版が発売されている。
僕がこのたび入手したのも、おそらく2010年代になってから復刻されたものだ。
ただし実はこちらのモデル、日本人にはあまり人気がないため国内未発売。だから中古市場にもあまり出回ってはいない。

僕は以前から、このややレアな「フォレストヒルズ」を狙っていたのだが、なかなかいいものを見つけられなかった。
ところが先日、ついに自分の足にぴったりサイズのデッドストック品をネット上で発見。
喜び勇んで買い求めた。

僕がこのスニーカーを欲する理由は、1980年代初頭のイギリスにおける、ひとつのサブカルチャー集団の象徴的アイテムだからだ。
スポーツウェアで身を固めてサッカー場にあふれた、“カジュアルズ”と呼ばれるワーキングクラスの若者サポーター集団の間で、とても人気が高かったモデルなのだ。

カジュアルズは、一世代前のフーリガンであるスキンズ(スキンヘッズ)とはファッション的に一線を画し、ストーン・アイランドやC.P.カンパニー、ラコステ、フレッドペリー、ルコック、フィラなどのヨーロッパ系カジュアル&スポーツウェアブランドのロゴ入りウェアを好み、足元はアディダスやリーボックなどのスニーカーを選んだ。

中でもアディダスの「スタンスミス」や「サンバ」、「ガッツレー」などのモデルと並び、この「フォレストヒルズ」、それもゴールドラインとイエローソールのバージョンが大人気だったのだという。

そんなカジュアルズも今や昔のストリートスタイルとなってしまったが、そういうアーカイブを発掘して、誰に気づかれることがなくても楽しむのが良いのだ。

この感じわかるかなー。わかんねえだろうなー。
いやいや、一部のマニアックな人にとっては、めちゃくちゃヒットする話だと信じているのだ。
じゃなきゃ、さすがに虚しいもんね。

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自分の足サイズにぴったりの出物にはなかなか出会えない

ちなみに、次はやはり日本国内では入手がやや困難だが、「フォレストヒルズ」と同じくカジュアルズに大人気だったアディダス「トリムトラブ」を、虎視眈々と狙っているのである。