敵を慮(おもんばか)らない
“マッシュ”という新しいヒーロー像
――監督からはどのようなディレクションがありましたか。
戦闘シーンやキャラクターのシリアスな心理をかっこよく見せたいという想いがあったようで。
僕としては、戦闘シーンの決め台詞をあえて淡々と言った方がマッシュらしいかなというプランで言ったのですが、PV撮りした時に「キリッとした感じで」と指示をいただきました。
それから第1話のアフレコを含めて、決め台詞やマッシュの顔がアップになるシーンでは、強いこだわりを感じました。
セリフにディレクションが入ることはほぼなかったのですが「ふんっ!」ってマッシュが何かを投げるシーンだけは、6回ぐらいリテイクしましたから。
――たしかにギャグを挟みつつも、ヒーローとしてキメるべきところはかっこよくキマっている印象を受けました。
マッシュって葛藤したり、悩んだりすることがないんです。考えに直結して体が動くので、瞬発力があって誰よりも早く仲間を助けられる。
「敵にも敵なりの生活や美学がある」って悪役を慮る主人公も多い中、マッシュには戸惑いが一切ないんですよ。そのシンプルさが気持ちよくて、わかりやすい。
だからこそ、作品自体のテンポの良さも際立ちますし、新しいヒーロー像だと思いながら演じています。
――個性的なキャラクターがたくさん登場しますが、マッシュ×他キャラで小林さんのお気に入りの組み合わせは?
おじいちゃんとの組み合わせですかね。僕、第1話のアフレコまでおじいちゃん役が誰かを存じ上げていなかったんです。
でも一緒に掛け合わせていただいた方が大好きな方で。その方から直接ツッコミをしてもらえるなんて、と嬉しく感じました。