『ラブライブ!スーパースター!!』の葉月恋役で若いファンの支持を集めている声優・青山なぎさ。声の仕事以外にも、『めざましテレビ』のイマドキガールを務めたり、「彼女にしたい声優」として青年誌のグラビアを飾ったりと、幅広く活動している。
幼い頃からバレエに打ち込んでいた彼女は、中学生になると教師への対抗心からバンド活動も行っていたという。ラブライブ!声優になるまでの意外な道のりを、本人が綴る。
『LOVEマシーン』を踊る娘を見て、バレエを習わせた母
私は、「姿勢がいいね」と初対面の方に高確率で言われます。クラシックバレエを13年間習っていたので、背筋を伸ばして座っている方が楽なのですが、周りの人からは「もっとリラックスしていいよ」と気をつかわれるくらいです。
思い返せば、学校の三者面談でも先生に「そんなに緊張しないで大丈夫だよ」と毎回のように言われていたのですが、私は全く緊張していなかったので「これがいつもの姿勢です」と答えることが恒例でした。高校1年生でバレエを辞めてからもう8年ほど経っているので、今でも姿勢がいいと言われるのは嬉しいことです。
バレエを習うことになったきっかけは母でした。私が2歳のときに、モーニング娘。の『LOVEマシーン』をちゃぶ台の上でリズムを取りながら歌って踊っている姿を見て、「この子はいける!」とビビっときたそうです。
母は様々なジャンルの曲を流して、リズム感はいい方なのか、ダンスに向いているのかなど探っていたらしく、後にその話を聞いたときは、なんだか親って恐ろしいな……と感じました。ちなみに私には兄がいるのですが、兄はダンスのセンスがなくて、母によるダンス選考には落選しました。
母は幼い頃から別のジャンルのダンスをやっていたのですが、バレエ経験者の一瞬の表現力には敵わないと感じたことがあり、女の子が産まれたら必ずバレエを習わせると決めていたそうです。
私は幸運なことに音楽が流れると勝手に歌って踊り出す女の子だったので、母の望み通りバレエ教室に通うことになりました。バレエで培った表現力は今の仕事にも活きていると思います。バレエに出会うきっかけをくれた母には感謝しかありません。
小・中学生の頃は学校から帰ったらすぐにバレエに行く生活をしていました。通っていたバレエ教室のお稽古はとても厳しくて、泣きながら練習している人もいました。もちろん褒められることなんてほとんどなかったので、今でも褒められたり、嬉しいことを言われたりすることにあまり慣れていなくて、微妙な反応をしてしまいます。