カロナールよりロキソニンの方が副作用は強い
副作用とは風邪薬を飲んで鼻水は止まるが、眠くなるというように、薬の目的以外に好ましくない作用が出ることです。
副作用においては、ロキソニンは飲み続けると腎臓や胃に障害が起きてしまうことがあります。
炎症による発生する「プロスタグランジン」には血管を拡張する働きがあるのですが、ロキソニンを飲むことで、「プロスタグランジン」が抑えられてしまうため、同時に血管を拡張する作用も抑えてしまいます。
そうなると腎臓に血液を送る血管が広げられなくなり、狭くなるため、腎臓に十分な血液が流れなくなるのです。これが原因で腎不全になってしまうことがあります。
病院でも、頭痛がひどい人が1時間おきにロキソニンを飲んだところ、腎臓の機能を表す指標であるクレアチニンが血液検査で調べると、正常値の5倍になっていたというケースがあります。
また、ロキソニンには胃の粘膜を保護するCOX1という成分を抑えてしまうので、飲みすぎると胃が荒れて胃潰瘍になったり、最悪、胃に穴が空いたりする場合も。
ただし、風邪の間だけロキソニンを飲むくらいなら、ほとんどの人はこういった症状はでないので安心してください。
頭痛や腰痛で、ロキソニンを服用する際、用法・用量を守らず毎日飲み続ける、あるいは一度に大量に飲むなどしていると腎不全や胃潰瘍になっても全然不思議ではないので、薬の処方箋に従って使用するようにしてください。
また、ロキソニンを長期間飲む場合は、胃酸の分泌を抑える胃薬を一緒に飲んで胃潰瘍を予防することが多いです。
一方、カロナールは大量に服用すると肝臓に障害が現われることがあります。
カロナールは風邪なら1日1500㎎、痛み止めなら1日4000㎎、使用していいとされています。
4000㎎とは錠剤にすると1日14錠になりますが、そこまで飲み続ける人は少ないので、カロナールの副作用はロキソニンに比べて起こりにくいものになります。
ただし、乳幼児には注意が必要です。ラムネなどのお菓子と勘違いし、誤ってカロナールを口に運ばせないように。
乳幼児の体の大きさに対して大量のカロナールを摂取することになってしまうので、薬は子どもの手が届けないところに置くようにしましょう。