ボケ回答役の芸人が野々村真のライバルに
そんな野々村真におとずれた、『ふしぎ発見!』クイズ回答方式リニューアルという最大のピンチ。
彼は、どのように乗り越えていくのだろうか。
リニューアル翌週の1月21日回、前週と比べると野々村真の発言時間はかなり長かった。使われていた場面は、ボケっぽい回答でありながら、正解してしまう文脈だった。
これまで真剣にやってもボケになってしまい、不正解を繰り返してきた野々村真。ボケ回答役の芸人が配置される中、その役回りではなかなかワイガヤで発言が拾われることは難しい。
しかしいくらワイガヤでも、正解を出してしまえばその発言は使われる。これからの野々村真は天然でボケながらも、最後は正解を出しちゃうという方法で復活できるのではないだろうか。それはそれで針に糸を通すような狭い道筋ではあるが。
『ふしぎ発見!』も長寿番組となり、野々村真とともに初回から番組を支えた黒柳徹子は89歳、草野仁も78歳となった。番組を回す役割はほぼ岡田圭右に任されつつある。
彼らが勇退する際には、野々村真も同時に卒業などというシナリオもあるのかもしれない。
しかし、36年もの長きにわたり珍回答役を担えるタレントなど他にはいない。
これからも「珍回答の真くん」として端の席に居続けてほしい。
文/前川ヤスタカ イラスト/Rica 編集協力/萩原圭太