大事なのは、どう生き直すか

ヤクザの親分の父と愛人の母の間に生まれて…「俺に文句あるのか!」とツッパりまくって生きてきた高知東生は罪を犯した後、どう生き直しているのか?_2

――依存症の治療のためのカウンセリングには、もう通ってないんですか?

通院やカウンセリングは執行猶予4年の間に終わりました。今は自助グループの集まりに定期的に通って、話をしたり、悩みを共有したり。そういうことをやっています。

――同じ悩みや苦しみを持つ人たちと接することが、相手の助けにもなるし、自分自身の治癒や抑止にもなると言いますよね。

相手を助けるなんていう意識はないんですけどね。あくまで自分のため。自分の辛い過去とか、思っていることをすべてさらけ出すことで、俺一人じゃなかったんだって思えるんですよ。共有できる仲間がいるだけで、すっごい楽になる。

今振り返ってみても、俺のしたことは悪いことです。でも大事なのは、悪いことをしたと気づいてから、どう生き直すか。

当事者として感じたのは、世間もマスコミも「あの人は悪いことをした」と盛んに言うんだけれど、そのあと、その人がどう生きているか、どんなふうに反省しているか、どう立ち直ろうとしているのか、それについてはほとんど言ってくれないんですよ。一番大事なことが伝わらない。ゆえに、一度でも道を踏み外すと、今の社会ではまともに生きていけない。

執行猶予を終えた今でも、俺は家も駐車場も借りられません。自分なりに発信はしていますけど、いまだに俺のことを「薬物で捕まった人」で終わっている人がたくさんいる。真面目に生きていこうと思っても、社会に受け入れてもらえず、ますます自尊心を失って、苦しくて、どうしたらいいのかわからなくなっている人が本当に大勢います。自助グループはそのためにあるんです。