高知東生(以下、同) え、このインタビュー、俺一人? 監督もいないの?

――記事は二部構成で、まずは高知さんお一人で、このあとナカムラサヤカ監督と田中紀子プロデューサーも交えて3人での取材もあります。

あぁ、よかった。俺一人だと途中で気絶するかもわからん。

高知東生さん
高知東生さん
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――なんで気絶するんですか(笑)。

緊張とかいろいろあるでしょう。一人だと余計なこともベラベラしゃべっちゃうしさ。

――商業映画に出演するのは、およそ9年ぶりということですね。

今回の映画のナカムラサヤカ監督とは、2021年に「ギャンブル依存症問題を考える会」のTwitterで公開した連続ドラマ『嘘つきは○○のはじまり』で初めてご一緒させていただいて。依存症がいかに難しい問題であるのか、一緒に考えてきた仲間です。それで、次は映画でも啓発していきたいと思って出演しました。
 

――役を演じるのも久しぶりでしたか。

それがさ、これ言っていいのかな。この映画、俺、演じてないのよ。役と設定はあったけど、セリフは全部アドリブ。というのも、この映画はある意味ドキュメンタリーの要素もあるわけ。だから役者をはじめて30年近く経つけど、一番緊張したね。意識としては仕事というよりも、生の声、真実の言葉を、ありのまま映画として残したかった。