創ってきた夜のカルチャーを絶やしたくなかった
時代とともに目まぐるしく変化する渋谷の夜。そんななか、ひとつの吉報が舞い込んだ。
惜しまれつつも、9月に閉店したビジョンの後を継ぐ新たなクラブ「ENTER」が、12月15日に渋谷の神宮前にオープンした。
新店舗を出店する背景について、齋藤氏はこのように話す。
「長年、さまざまなイベントを通してアーティストの活躍やフックアップを支援し、世界へと出ていけるようなクラブカルチャーを創ってきた自負もあり、なんとかこの流れを絶やさずにできないものか。箱の大小問わず、ビジョン、コンタクトの閉店から間を置くことなく、クラブをオープンさせたいと考えていました。
ビジョンのような規模の広さはありませんが、引き続き大規模クラブをオープンする道は模索しつつ、まずはENTERで新たなカルチャーを育んでいきたいです」
ENTERが構えられる神宮前周辺には、スケーターなどのストリートキッズが集う場所が点在している。さらに原宿と渋谷を結ぶ明治通り沿いの立地のため、Z世代がパフォーマンスを披露できる場を提供していくという。
「今の若い世代って、音楽もジャンルレスで楽しんでいる。なので、DJも好きな音楽をかけて、ENTERでしか味わえない空間づくりを意識しながら、クラブを盛り上げていきたいですね。
ここで経験を積んだ若手のアーティストが、近い将来出すであろう大箱でも活躍できるような循環が生み出せればいいなと思っています」