「走らないでください! ルールを守ってください!」
車上から群衆を誘導する「DJポリス」や複数の警察官が黄色いテープを持ち誘導するが、信号が青になると、ユニフォーム姿の若者たちは次々と交差点の中心付近に全速力でなだれ込んでいった。
「当日は街に人が流れていなかったこともあり、(ドイツ戦の)後半戦に入るまでは警察の警戒も緩んでいました。DJポリスの台は一応設置していたのですが、途中までは警察官も乗っていなかった。まさかの逆転劇は警察も想定外だったと思われます」(社会部記者)
「オーニーッポン!」と、お馴染みの掛け声を叫び飛び跳ねる若者たち。歓声は終電が終わった深夜1時を越えてもやまなかった。
「ほとんどが大学生くらいの男性でした。なかには日本が勝ったことを知らず、まさかの朗報に驚き、輪に入る『即席サポーター』も多かった。飲み会の帰りにただ騒ぎたいだけの若者も見かけました」(前出)
渋谷といえば例年、ハロウィンで多くのコスプレをした若者が集結。路上飲み、過度なナンパ、痴漢、立ち小便、といった“迷惑行為”が一部でおこなわれ、これまで問題視されてきた。
長年、こうした若者の“迷惑行為”に頭を悩ませている渋谷センター商店街振興組合の小野寿幸理事長(82)は渋谷に集まるサポーターたちに何を思うのか、話を聞くとこれまた“想定外の回答”だった。