2022年に世間を賑わせた渋谷の出来事
こうした夜の顔の変化はもとより、世間を賑わせた出来事が、今年も渋谷では相次いで起こった。
ここからは順を追って、その出来事をハイライトしていきたい。
【① ウクライナデモ(2022年2月)】
2月に発生したロシアによるウクライナへの軍事侵攻。
軍事介入に対する反対の意を示そうと、世界各地で抗議デモが勃発するなか、日本でも渋谷ハチ公前で全国に先がけて、ウクライナ人による大規模デモが行われた。
雑然とした渋谷の雰囲気だからこそ、何かを主張するアクションを起こしやすい場所でもあるわけだが、声を強めて「主張した者勝ち」になりすぎても、秩序が保てないだろう。
それでも、渋谷という街で発信することのインパクトは大きく、社会的意義を問うアクションだったことは間違いない。
【② ハプニングバー摘発(2022年5月)】
5月には渋谷の老舗ハプニングバー「眠れる森の美女」が摘発された。
違法にならないように法の目をくぐり、営業を続けてきた同店に、警察の捜査のメスが入ったことには大きな衝撃が走った。15年間も営業を続けていた老舗の閉店に、常連客からは突然の閉鎖を惜しむ声が上がった。
渋谷区としては、2016年に改正風営法を施行して以来、ナイトエンターテインメントの健全化や治安の維持に努めている。
適法に則った店舗運営は、今後もより一層求められるだろう。
【③ 神泉・中3少女通り魔事件(2022年8月)】
夏頃には、神泉エリアで中学生による母娘への刺傷事件が発生した。
埼玉県在住の女子中学生がわざわざ渋谷まで来て起こした事件として世間の注目を集めた。
実は、齋藤氏がコンタクトでマネージャーを務めていた際、同店のスタッフが現場に遭遇していたという。渋谷ではこうした凶悪犯罪が頻繁に起こるのだろうか。
「ふだん渋谷で働いているなかで、特に怖さを感じることはないですね。渋谷はいい意味でも、受容的で寛容さがある街だと思っているので、私自身は渋谷を離れようとは考えていません」